第24回和牛育種・改良問題セミナーを開催しました

第24回目となった本セミナーでは、「遺伝的不良形質にかかわる分析」と「遺伝的多様性の確保に向けたSNP情報の活用」 の2つのテーマに基づき、下記の報告と講演が行われました。

「遺伝的不良形質にかかわる分析」については、情報解析課から「損徴の遺伝的評価について」として、 Gibbs Sampling法を用いた遺伝的評価(育種価評価)の分析結果について報告し、その活用方法の検討を行いました。 また、鹿児島大学農学部 下桐猛先生からは「黒毛和種の損徴に関する遺伝学的研究 ~白斑を中心に~」として、 白班の原因遺伝子の探索など遺伝的機序にかかわる研究の進捗状況について講演をいただきました。

「遺伝的多様性の確保に向けたSNP情報の活用」については、神戸大学大学院農学研究科 大山憲二先生・本多健先生から、 SNP情報を用いた種雄牛のグルーピング(系統分類)結果を用いて、 集団全体の遺伝的多様性の維持・拡大という観点からみた各グループの寄与や多様性への貢献等に関する 分析手法とその結果について講演をいただきました。

当日は22道府県から43名の出席があり、有意義なセミナーとなりました。

  開催日:平成31年1月11日(金)10:00 ~ 14:30
  場 所:公益社団法人全国和牛登録協会(京都市中京区)
  出席者:22道府県43名
[内容]
 1.損徴の遺伝的評価について
    全国和牛登録協会情報解析課 西 和隆 
 2.黒毛和種の損徴に関する遺伝学的研究 ~白斑を中心に~
    鹿児島大学農学部      下桐 猛 
 3.SNP情報を用いた系統分類と集団構造の状況について
    全国和牛登録協会総務課   山口 由紀
 4.SNP情報を用いた種雄牛のグルーピングと各グループの
   遺伝的多様性に及ぼす影響の調査
    神戸大学大学院農学研究科  大山 憲二
    神戸大学大学院農学研究科  本多 健