平成23年2月7日~8日に、平成22年度現場後代検定合同調査会が開催されました。
場 所:兵庫県神戸市長田区 神戸市中央卸売市場 西部市場
〃 中央区 兵庫県民会館
内 容:2月3日(木)調査牛の搬入,個体確認,生体調査
4日(金)体重測定,と畜,解体
7日(月)枝肉調査,展示,販売,枝肉研究会
8日(火)シンポジウム
調査牛:去勢41頭,雌22頭
・北海道 「鶴仙翔」(黒原4939)の調査牛(去勢4頭)
「糸晴糸」(黒原4851)の調査牛(雌5頭)
・岩手県 「雪乃花」(黒原4922)の調査牛(雌3頭)
「王道気高」(黒原4923)の調査牛(雌3頭)
「大和魂」(黒原4925)の調査牛(去勢3頭)
・宮城県 「豊北茂」(黒原4834)の調査牛(去勢3頭)
「登米栄」(黒原4942)の調査牛(去勢3頭)
・福島県 「福景桜」(黒原4949)の調査牛(去勢2頭,雌1頭)
「安景桜」(黒原4950)の調査牛(去勢3頭)
・岐阜県 「桜景平」(黒原5010)の調査牛(去勢2頭,雌1頭)
・鳥取県 「琴福鶴」(黒原5028)の調査牛(去勢3頭)
・島根県 「花糸安」(黒原4876)の調査牛(去勢5頭)
・山口県 「東茂晴」(黒14381)の調査牛(去勢3頭,雌2頭)
・長崎県 「安茂晴」(黒原4954)の調査牛(去勢4頭)
「安平重」(黒原5056)の調査牛(去勢3頭,雌1頭)
・大分県 「玉吹雪」(黒原4978)の調査牛(去勢3頭)
・鹿児島県「金吉幸」(黒原4906)の調査牛(雌3頭)
・兵庫県 「芳幸土井」(黒14151)の調査牛(雌3頭)
出品種雄牛は12県18セット,63頭の出品でした。
種雄牛候補は間接検定終了済みの1頭を除き,いずれも現場後代検定中であり,平均年齢は5.1歳(4.4~6.1歳)と前回よりもさらに若齢化が進んでおり,世代交代促進の重要性が浸透した表れと言えます。
枝肉研究会では、各出品県から種雄牛造成の経緯や肥育期間中の飼養管理方法等について報告をいただき、結果の考察・検討を行いました。光学測定値によるMUFA(モノ不飽和脂肪酸)含有率の測定を行い,報告いたしました。
シンポジウム「美味しさの簡便評価手法確立のための研修会」では、美味しさという指標化が難しい特性について,3名の専門家の方からそれぞれ食味と物理化学的特性について発表をいただきました。
[枝肉研究会ならびに総括検討会]
1.枝肉研究会ならびに総括検討会
1)出品種雄牛紹介
2)生体および枝肉総評
(1)造成目的や血統構成からの生体の考察と総評
(2)造成目的や血統構成からの枝肉の考察と総評
(3)格付成績からの総評
(4)MUFA予測値の統計量および脂肪の質の総評
(5)その他(流通サイドからの枝肉の講評)
3)出品セットを絞った検討
岩手県「王道気高」,宮城県「豊北茂」,福島県「福景桜」,鳥取県「琴福鶴」, 島根県「花糸安」
(1)種雄牛造成から検定開始までの状況
(2)出品牛の生体及び枝肉成績からの考察
(3)出品牛以外の枝肉成績も含めた全体評価
(4)質疑・応答
4)総括
2.感謝状贈呈
[シンポジウム]
テーマ:「牛肉の美味しさ簡便評価手法確立のための研修会」
(1)基調報告
「和牛肉の官能特性-和牛肉のおいしさとは-」 味覚と食嗜好研究所 代表 山口 静子
(2)「黒毛和種牛肉の理化学分析と官能評価の結果について」
(独)家畜改良センター 技術部技術第二課 課長 山田 信一
(3)「和牛肉の香りを中心にしたおいしさと脂肪酸組成」
日本獣医生命科学大学 応用生命科学部 食品科学科 教授 松石 昌典
(4)「光学測定による脂肪の質評価と今後の和牛改良への展望」 本会 勝田 智博