●育種改良事業について

和牛は,古くからそれぞれの地域で独自に牛づくりが進められ,地域により特色のある和牛産地が形成されました。刻々と変化する社会情勢の中で,時代のニーズに応じた生産を行い,国内にしかいない和牛の遺伝的多様性を維持するために,それぞれの牛が持つ遺伝的な特性を明らかにし,地域に確保していく必要があります。また,体の大きさ,肉質,成長の早い遅い,増体性や飼料効率などの個体の特徴を情報化し提供することで,それらを生かした和牛の産地づくりに貢献します。

1)個体の特徴・能力の情報化
登録・検定事業によって得られたデータ(血統情報,体型測定値,審査成績,産肉成績,繁殖成績)を解析する技術の開発や研究を行い,実績値や遺伝的に持つ能力を評価した「育種価」等の活用を推進しています。

2)産地での和牛づくりの組織化
効率的に育種改良の成果を上げるために,生産者が自主的な組織を立ち上げ,地域の和牛集団の育種改良事業に取り組んでいます。
当協会では,和牛改良組合および育種組合をそれぞれの認定基準に基づき審議し,認定を行い,指導並びに活動支援を行っています。

■認定和牛改良組合について
認定和牛改良組合は,和牛の主産地において,登録事業の伸展と改良増殖基盤の強化を目的とした活動を行っています。

■和牛育種組合について
和牛育種組合では,育種牛認定基準に基づき,育種目標を達成する素材となる優秀な繁殖牛を育種牛として認定し,これらを活用して種雄牛を造成し,地域に特色ある牛づくりと,地域ブランド牛造りに取り組んでいます。

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